ビジネスコンサルタントを長いことやっていると、数多くの事業会社向けプロジェクトを担当することができる反面、第三者的な立場での問題解決に留まってしまうことがほとんどです。

たとえクライアントと同じ立場のようにプロジェクトに関わっていても、期間が決められたプロジェクトが終わればクライアント先からは去ることになるため、長期的に事業会社のビジネスに深く関わるのは難しくなります。

そういった点に不満を覚えて、事業会社の社員として働きたいと考えるコンサルタントの方もいます。

コンサルタントではなく事業会社の社員になれば、事業会社のビジネスに深くかかわることができ、特定の事業や業界にも詳しくなることができますし、コンサルタント経験があれば事業を営む上での課題抽出や問題解決策の提案まではスピーディーに行うことができるでしょう。

一見コンサルタントが事業会社に転職するとハイパフォーマンスを出せそうに感じますが、一つ注意すべき重要ポイントがあります。

それは、コンサルティング業界と事業会社における組織文化の違いです。

コンサルティング業界は、実力主義かつドライな環境が多いのに対し、事業会社の多くは未だに年功序列主義や縦社会、周りとの和を重んじる風潮が多く存在するなど、独特な文化が残っているのが現状です。

また、日本企業特有の文化に加えて、事業会社では企業特有の組織文化が深く浸透しており、決まった期間で関与するコンサルタントのときにはわからなかったような障壁に直面することがあります。

これはチェンジマネジメントの中でも全く変えられない大きな要素であり、本質を見抜いてそれを社内で指摘し、流れを変えるというのは想像を絶する程に難しいことです。

こういった組織文化に関わる障壁は、採用側としてはコンサルタント経験者が入社することによって解消されることを想定していることがありますが、簡単には変革できないのが実情と言えるでしょう。

コンサル出身者に求められるのは戦略立案と実行の両面

事業会社がビジネスコンサル出身者を採用するときに評価するポイントとしては、ロジカルシンキングや分析力といった基本的スキルに基づき、事業戦略や実行プロセスの構築を行える点が挙げられます。

加えて、特定の事業分野に対する深い知見や経験も相まって、高評価につながることが多いようです。

コンサルタントそれぞれのケイパビリティに違いはあっても、ほとんどのコンサル会社出身の方に求められているのはこの部分で、当然入社後もそうした期待に応える必要が出てきます。

コンサルタント経験者の場合は、高評価に伴い給与も高くなる傾向があります。

その分、単なる事業戦略や経営企画といったプランニングだけではなく、計画の実行までの責任を負うことが求められると言えるでしょう。

しかしこの戦略立案と実行の両面を実現する場合、企業文化が弊害になる場合が多々発生します。

特に実行面については、いくら良い戦略を描いたとしても、組織が対応するかどうかは全く別の問題であり、社内の部門の力関係や派閥、仕事の進め方の本質的なカルチャーの問題は根深いのが実情です。

コンサルタント経験者だとしても、新参者が簡単にトランスフォームできない大きな問題となることが多いのです。

事業会社では、生え抜きの社内の人間では対処出来ないからこそ、外部から新しい風を取り入れて組織風土や企業文化の変革を促してもらおうと期待するケースは多いですが、重圧だけは大きいものの実際に仕事をしてみたら全くうまくいかないということもありうる点だけはあらかじめ認識しておく必要があります。

 

コンサルティング経験の中でも、組織改革やチェンジマネジメントといった人的要素の強い案件を多く経験しているような方であれば、比較的事業会社で求められるようなミッションを達成しやすいと言えるでしょう。

事業会社では、社内の抵抗勢力に遭うことも

日本企業においては、なかなか外部から経営のプロであるCEOを採用して会社を大きく変えていくという習慣がありません。たとえこうした外部からのCEOを迎えても改革が全くうまくいかない国内事業会社はかなり多いのが実情です。

部門長、事業部長クラスで外部から人材を迎え入れても、社内の抵抗勢力への対応が難航したり、施策の実現に十分な協力を得られなかったり、目に見えないような障壁に直面してうまく進められないことが多いです。

事業会社の組織風土に関わる特徴があることを理解した上でも、やはり事業会社でのビジネスに興味がある場合は、転職を検討する際に意識すると良いポイントがあります。

それは、生え抜きだけではなく転職者などの外部出身者の数がどの位多いのかを確認することです。

もともと生え抜きだけの体制が強く、よそ者を受け入れる文化のない会社の場合、入社しても新しい提案や施策が拒否される可能性が高いです。この場合は慎重に転職を考える必要があります。

また、昔からあまり変化のないレガシーな業界に入る場合にはこうした企業内文化における問題は相当意識しておく必要があります。

一方、全社として猛烈に成長している最中の企業であれば、成果を優先にするため新参者でも受け入れられやすい土壌があります。IT系など比較的新しい業界の場合は転職しても受け入れられやすいでしょう。

事業会社に転職すれば、コンサルタント時代には手の届かなかったような実務の神髄部分にも手を伸ばせることがあるでしょうし、その業界や企業を通して実現したいことに主体的に取り組むことができるでしょう。

一方で、プロジェクト単位での関与になるわけではないので、入社した企業の中で期限のない業務に明け暮れることもありますし、社内のみで完結するような業務も多くあるでしょう。双方のメリットやデメリットや、自身のキャリアや興味の志向を踏まえた上で、適切な転職先を慎重に選ぶことをおすすめします。

近年は売り手市場もあって、ビジネスコンサルタントとしての経験や実績があるようなハイスキル人材は比較的事業会社でも採用されやすい人材と言えます。

うっかり自分に合わない組織風土の企業に入社してしまわないように、情報収集や比較分析は念入りに行いましょう。

転職エージェントはそういった情報収集能力に長けており、公開情報では取得できないような情報も多く持っています。適宜活用して自身の転職を成功させてください。

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