最近、大学院の後輩から「外資系コンサルティング会社に興味はあるけど、転職した後が不安です」と相談を受けました。
外資系企業で働くことに不安を感じるのはなぜでしょうか?
もちろん外資系企業は狭き門。当然、優秀な方は多いです。
しかし、外資系企業への転職をやみくもに不安に思う必要はありません。
今回は、大手外資系IT企業での勤務経験がある方に、外資系企業への転職や実際働く上での印象について執筆して頂きました。
もし、外資系企業への転職を検討しているのであれば、是非ご一読ください。
外資系企業とは?
外資系企業とは、本社が日本以外にある企業全般を指します。
基本的には日本法人は支社という扱いになります。
世間一般での外資系イメージは、社内は外国人ばかりで英語が飛び交う、おしゃれなオフィスでバリバリ仕事をこなす、といったものかもしれません。
また、実力主義が浸透していて、「給与は高いが、仕事で成果を出せない場合はクビになるのでは?」との印象をお持ちの方も多いかもしれません。
実のところ、外資系企業であっても社内の外国人割合はさまざまで、中には日本法人では日本人しか働いていないような企業もあります。
また、英語を使うのはメールや資料作成のみで、英会話は実は苦手だという方も多く働いています。
英語ができることと仕事ができることはイコールではないので、語学ができないだけで外資系企業への転職を諦める必要はありません。
もし自分の実力を磨きながらバリバリ働きたい、収入アップを目指したい、という方には外資系企業への転職が合っているケースがあります。
外資系企業ランキング
順位 | 企業名 |
1位 | グーグル |
2位 | Apple JAPAN |
3位 | 日本マイクロソフト |
4位 | P&G |
5位 | amazon |
出典:https://doda.jp/
人気の外資系企業としては、IT系が上位にきている傾向があります。転職サイトの人気企業ランキングを見ると、グーグルやアップル、マイクロソフトなどアメリカ系のIT企業が上位にランクインしています。 いずれも世界的にも知名度が高く、業績も常に右肩上がりで将来性があるというイメージが強い企業ですね。仕事内容と特徴
仕事内容自体は各業界に依存するので、その点は日系企業と大きく変わらないでしょう。
なお、ほとんどの外資系企業はグローバルプロジェクトだけでなく、日本国内のプロジェクトも扱っています。
外資系企業の特徴としては、仕事の進め方が異なる点が挙げられるでしょう。
例えば、日系企業と違い、外資系企業は報告や相談をするためのレポートラインが明確に決まっています。
指示を受けたり、報告をするのは基本的に直属の上長になりますし、指示も直属の上長から降りてくる形になります。この部分があやふやな日系企業とは対照的で、最初は戸惑うかもしれません。
その他、日本企業と異なる点として、業務範囲が明確になっていることが挙げられます。
外資系企業の多くは、仕事ありきで人を採用するため、採用される人材は、入社後に仕事として何をするか、求められる成果が何かをはっきり説明されます。
日本は人の雇用が先にあり、いる人に仕事を割り当てる傾向が強いため、本来あまり必要のない仕事をやらされたり、無意味な役職が用意される場合があります。
外資系の場合は必要のある役職や仕事に人を採用して割り当てるので、そのような無駄はあまり発生しません。
高いパフォーマンスが期待されますが、意味のある仕事に集中して取り組めるという意味では外資系企業の方がやりがいを感じる人もいるでしょう。
求人はどこに出ているか?
求人は、外資系企業の採用ホームページに掲載されているほか、様々な転職サイトにも掲載されています。
ただし、転職サイトによって充実度に大きな違いあります。
外資系企業への転職に強いサービスを選ぶと、豊富な求人からマッチした案件を見つけることができるでしょう。
転職サービスによっては、「外資系に強い」ことを打ち出しているところもありますので、転職をお考えの方は専門の企業を選ぶと良いかもしれません。
少し興味がある程度であっても、転職サイトに登録しておくだけで自身に合った求人を紹介してもらえる場合があるので、まずは登録してみるだけでも良いと思います。
外資系への転職で悩むこと
とはいえ、外資系と聞くと日本人にはまだ敷居が高い印象があります。
クビになりやすい、昼夜問わず働くハードワーク、高い英語力…
ただ、その印象にも、一部間違ったものがあります。
そこで次の章では、そんな間違ったイメージに対して見てきましょう。
外資系企業にある間違ったイメージ
この章では、外資系企業に関する間違ったイメージについてまとめました。
このイメージに対する回答が、外資系企業への転職を不安に思わなくてよい理由にもなります。
クビになりやすい
海外映画などで、上司に呼び出されて「お前はクビだ!」と言われるシーンを見ることがあると思います。また、噂でもクビになるというイメージがついてます。
実際は、いわゆる解雇という意味では日本の法に従う以上、簡単にクビにはなりません。
ただし、結果が出ない人は高水準の給与がもらえません。当然ですが、実力主義の社会なので、実力が新卒レベルであれば新卒レベルの給与に下がることがあります。40代でも20代と同じ給与になることがあります。
パフォーマンスを発揮できないと会社に居づらくなることはありますので、念頭に置いておきましょう。
なお、企業によっては、役職の高い人材でパフォーマンスが低すぎる場合は、自主退職を促される場合があります。
コンサルティング会社の場合は、人件費が高いこともあって、無駄なコストを削減するためにときどき発生しているようです。
きちんと働いて会社に貢献すればそんなことは起きませんので、過度な心配は不要です。
働き方がハード
働き方については、業界によりますが、私がいたIT企業は比較的合理的な働き方で、やることをやればすぐに帰れる企業でした。
ただ、金融系の場合、海外との時差の関係で長時間働くことがあるかもしれません。
これも、業界や職種によるかと思います。
どの業界でも、実力がないと生き残れないことには変わらないため、長時間労働になる傾向は強いでしょう。
英語力と学歴が必要
英語ができることが望ましいのはもちろんですが、まずは日本語で業務を正確に進めて成果を上げることが最優先です。
一般社員で入社した場合は、語学より業務です。
ただし、マネージャークラスを狙う場合は、英語は必須になってきます。将来のキャリアを踏まえて、英語の勉強も進めましょう。
外資系企業で働くメリット・デメリット

外資系で働くメリット
外資系企業へ転職するメリットはいろいろありますが、中でも収入面とスキル面が大きいのではないでしょうか。
一般的に、日本国内で日本人が外資系企業に就職するときは、日本に支社を置ける規模のグローバル企業がその中心になります。そのため、自然と必要とされるスキルレベルは高くなります。
日本企業では、年功序列の給与体系を採られているなどの理由で、能力に対する報酬が見合わないことが多いです。
その点外資系企業の場合は、能力が高ければその分報酬も高くなる傾向にあるので、企業ごとの差はあれど満足のいく収入が得られます。たとえば営業の場合は、インセンティブの上限がなく案件獲得数によって給与が青天井になることがあります。
外資系企業は成果にはシビアですが、シビアな分、能力のある人材にとっては稼ぎやすい職場環境と言えるでしょう。
加えて、成果にシビアな環境で生き残るためにスキルアップが求められるので、ある程度働くと日本企業にいる場合よりもスキルアップのスピードが早く、身につく能力も多様でかつ高度なものになることが多いです。
生き残れずに脱落するのが早いと中途半端に終わる可能性がありますが、数年在籍して成果を出していけば、同じ年代の人の何倍もの価値を生み出せる人材になることが可能です。
外資系企業で働くというと、華やかでおしゃれなイメージ、あるいは高年収でバリキャリなイメージが先行しますが、地に足をつけながら将来を見据えて働くことが十分可能な環境です。
むしろ、明確な目標がないと続けられないほどのハードワークを要求されることも多いです。
自分の市場価値を上げたい場合は選択肢に入れて良い環境と言えます。
外資系で働くデメリット
一方、デメリットとしては、実力主義であること、合理的でドライなことが挙げられます。
これは成果を出せる人にとってはメリットになる点でもありますが、成果を出せない場合は降格やボーナス減などが行われるので、数字で見える形で実力がわかってしまいます。営業職やコンサル、金融などは特にその傾向が顕著です。
この点は、日系企業の良い意味でのウェットな雰囲気に慣れている方だと戸惑うことがあるかもしれません。
外資系企業で働く社員はそれぞれ自分の成果を出すことを重視しているので、日本企業に比べ競争が激しくハードな環境になりやすいです。
基本的には自分で問題を解決していく必要があるので、黙って手を差し伸べてくれる人はいません。
ただ、声を挙げれば相談に乗ってくれたり協力してくれたりするので、要は自分の行動力が問われる環境です。
日本人は自己主張が比較的弱い傾向にあり、相手が何かをしてくれるのを待つ人が多いですが、そういった姿勢だとかなり苦労するでしょう。上司や部下といった上下関係は関係なく、思っていることを言葉に出す必要がありますし、自分の足で立って働く必要があります。
外資系転職、成功の秘訣はエージェント
ここまで読み進めてきた方は、外資系企業に対するマイナスなイメージも払拭され、転職の際に検討してみたいとお考えかもしれません。
それでは、外資系企業へ転職するための成功の秘訣を整理してみましょう。
ここでは、2つのポイントでお伝えします。
専門性を活かして転職で入社する
外資系企業に転職する際に重要なのが、「自分はどの分野のスペシャリストなのか」ということです。
外資系企業は、転職して入社する人材には即戦力を求めています。
近年は新卒採用がある程度実施される企業が多いですが、多くは中途採用で構成されています。外資の日本採用は支社採用扱いが多いことも理由になりますし、新卒採用は日本独特でもあるからです。
外資系企業で人材が求められるタイミングは、具体的な仕事や役職が発生している時期なので、自分自身の積み上げてきたキャリアをどう活かせるのか語れる必要があります。
自身の専門性を活かすという観点で、改めて自身のキャリアを棚卸しすると良いでしょう。
外資系に強い転職エージェントを有効活用する
転職活動の際は、外資系企業の転職に強いエージェント選び、転職を優位に進めていくことが重要です。
外資系企業に強いエージェントは豊富な求人案件と、外資系企業との強いつながりがあります。
そのため、求人案件に対する求職者のアピールポイントを整理することができ、内定までしっかりとサポートしてくれます。
面接対策もしっかり行えますし、給与面やその他の不安を払しょくしながら安心して転職活動を進めることができます。
外資系企業の多くはハイスキル人材を求めており、転職エージェントを通してしか知ることのできない求人もたくさんあります。
例えばリクルートダイレクトスカウトに登録するとヘッドハンターから、転職のコツや企業の内情などを詳しく教えてもらえるのでオススメです。
また、能動的に転職活動をしたい方は、JACリクルートメントやロバートウォルターズなど外資系の転職に強いエージェントサービスに登録し、転職エージェントと実際に会って情報収集をしてみてください。
いろいろなサービスがあるので比較しながら活用すると良いでしょう。
※転職エージェントは無料で利用できるため複数登録しておくことをオススメします。
外資系転職エージェントランキング
私たちの周りで特に評判の良いエージェントをランキング形式でお伝えします。
リクルートダイレクトスカウト
- 年収が500万以上の方
- ハイクラス転職に興味のある方
- 沢山の転職先候補から選びたい方
JACリクルートメント

年収600万以上、語学力やマネジメント経験を仕事に活かしたい方にオススメの転職エージェントです。
転職サイト・エージェントへはいくつか登録してみる
転職エージェントも結局は人です。
そのため、担当のエージェントと相性が合う・合わないなどあります。
当然、モチベーション高く支援してくれるエージェントがほとんどですが、たまにニーズを的確に把握できなかったり無責任なエージェントも存在します。
このようなエージェントと転職活動するリスクを出来る限り排除するため、以下のような外資系転職に強いサイトに、複数登録するのが良いでしょう。
金融、コンサル、IT、外資系企業のフィールドは広い
ここまで外資系企業の転職についてお伝えしました。疑問を解消し、転職成功のイメージも少し湧いたのではないでしょうか。
外資系企業は、ITのみならず、金融、コンサル、製造業など多くの業界に存在します。
特に外資系企業に馴染みのなかった方は、自身のキャリアの選択肢の一つとして外資系企業への転職を考えてみるのがオススメです。
外資系企業で働く醍醐味は日系企業で働くものとは異なり、成果を残すと日本支社だけでなく、本社を含めグローバルに知れ渡ります。
企業によっては優秀な社員を一堂に集め、表彰などを行うこともあります。
外資系企業への転職は人生の大きな転機になるはずです。
この機会に、自分の市場価値の見直しや、外資系企業への転職に関する不安を解消しておきましょう。
こちらの記事は、上記のエージェントについて過去に本サイトで評判や口コミなど詳しくご紹介したものです。もしよければ参考にしてみてください。