ゲーム業界に憧れ、プログラマーやSE、グラフィックデザイナーとして転職を目指す方も多いかと思います。
従来、ゲーム業界といえば家庭用ゲーム機向けのソフト開発が主流でしたが、スマートフォンが普及し始めてからはソーシャルゲームの人気が高まり、今後ますますゲーム業界の市場は活性化していくと考えられます。
そこで今回は、ゲーム業界への転職を目指している方におすすめの転職エージェントをご紹介します。
ゲーム業界に強い転職エージェント5選比較表
転職エージェント | 特徴 |
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シリコンスタジオ エージェント |
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アクシス コンサルティング |
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Type 転職エージェント |
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G-JOB エージェント |
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Geekly |
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一口に転職エージェントといっても、特定の業界に特化したエージェントもあれば、あらゆる業界を網羅した転職エージェントまでさまざまです。
ゲーム業界への転職を目指す場合には、プログラマーやSEとしてゲームの開発を手掛けたいのか、もしくはグラフィックデザイナーやCGデザイナーとしてデザインの仕事に就きたいのかによって、応募すべき求人案件も異なります。
ゲーム業界に特化していない一般的な転職エージェントでは、担当者がゲーム業界に詳しいとは限らず、自分自身が希望する条件にマッチしない案件を紹介される可能性もあります。
また、「ゲーム業界には興味があるものの、自分のスキルでどのような職種に就けるのか分からない」という方も、一般的な転職エージェントでは効果的なアドバイスをもらえる可能性は低いといえるでしょう。
ゲーム業界に強い転職エージェントでは、担当者はいずれもゲーム業界の出身者または現役のエンジニアやデザイナー、ディレクターなどが担っているケースが多いです。
そのため、ゲーム業界に精通し求職者に対して効果的なアドバイスや提案、求人案件の紹介をしてくれます。
ゲーム業界に強い転職エージェントはいくつか存在しますが、今回はその中から特におすすめの5社をピックアップして紹介します。
シリコンスタジオエージェント
シリコンスタジオエージェントは、シリコンスタジオ株式会社が運営している転職エージェントサービスです。
シリコンスタジオはもともと、ゲームコンテンツや映像を制作する企業に対してミドルウェアを提供する事業を展開しているほか、一般ユーザー向けのゲーム開発も行っています。
そのため、ゲーム業界に関する知見が極めて豊富で、シリコンスタジオエージェントならではの繋がりを活かした求人案件も多いです。
具体的な求人案件としては、ゲームプランナーやディレクター、プロデューサーといった上流工程から、イラストレーターやCGデザイナー、プログラマーまで豊富に紹介されています。
案件を確認してみる
当然のことながら、シリコンスタジオエージェントの担当者はクリエイティブ業界に精通した人ばかりのため、求職者一人ひとり合った最適なキャリアプランを提案することも可能です。
求職者本人の希望に沿った求人案件を提案することはもちろんですが、「今もっている○○のスキルを活かして、○○の道に進んでみてはどうか」と提案し、実際にその道に進んでみることで自分自身の適正に合った新しい働き方が見えてくる可能性もあるでしょう。
このように、単に求人情報を紹介するだけではなく、求職者に合った案件を紹介するマッチング力こそがシリコンスタジオエージェントの最大の強みともいえるのです。
今回の記事では、数ある転職エージェントの中でもゲーム開発や映像制作の分野に特化したシリコンスタジオエージェントについて、ユーザーの口コミや評判を詳しく解説していきます。ゲーム開発や映像制作といった分野はクリエイティブ性が求められ、多[…]
アクシスコンサルティング
アクシスコンサルティングは、アクシスコンサルティング株式会社が運営している転職エージェントサービスです。
社名にある通り、コンサルティング人材の紹介やコンサルティング求人の紹介をメインに行っており、17年間で5,000名以上のコンサルタント人材を支援してきた実績があります。
ゲーム業界のみに特化した転職エージェントサービスではありませんが、コンサルティング経験のある人材をゲーム開発におけるプロデューサーやディレクター、ゲームプランナーへの道に導く役割を果たします。
業種別案件をチェック
働き方が多様化している現在、すべての求職者が会社員としての道を選ぶとは限りません。
中には会社を興したり、フリーランスとして個人の力を発揮できる環境を選択するケースもあるでしょう。
アクシスコンサルティングは、会社員としての求人案件はもちろんのこと、フリーランスや独立への道を目指す方にも適切なアドバイスを提供し、それぞれのキャリアプランを全力で支援します。
ゲーム業界は未経験であるものの、コンサルティングの経験を活かしてゲーム開発の企画開発など上流工程を目指したい方にとっては、アクシスコンサルティングは最適な転職エージェントといえるのではないでしょうか。
https://www.axc.ne.jp
Type転職エージェント
Type転職エージェントは、株式会社キャリアデザインセンターが運営している転職エージェントサービスです。
ゲーム業界以外にもITエンジニアなどを含む求人案件を紹介していますが、一般的な転職エージェントとは異なり、ゲーム業界の中でもプロデューサーやディレクター、ゲームデザイナー、CGデザイナー、サウンドクリエイターなど、きめ細かな職種に対応。
自身が希望するキャリアに応じた求人案件を探すことができます。
公式サイトをチェック
また、Type転職エージェントにはキャリアアドバイザーがおり、転職におけるさまざまな悩みの相談に乗り、効果的な解決方法をアドバイスしてくれます。
- 転職活動の進め方が分からない
- 自分自身にマッチした求人が見つけられない
- 複数社の選考を受けているものの、書類選考を通過できない
- 効果的な面接対策が分からない
このような悩みに対しての解決も可能です。
さらに、Type転職エージェントでは定期的に転職相談会やセミナー、イベントを実施しており、事前予約さえ行っておけば無料で受講できます。
特に収入アップを目指して転職したい人は、既卒・第二新卒から30代を中心に転職支援を行っているtype転職エージェントがおすすめです。実際に、サービスを利用した転職者の約71%が年収アップしてるという実績があります(2020年9月 公[…]
https://type.career-agent.jp
G-JOBエージェント
G-JOBエージェントは、株式会社リンクトブレインが運営している転職エージェントサービスです。
東京、大阪、福岡、台湾に拠点を構え、ゲーム開発の受託や運営、ゲーム業界に特化したHR事業を手掛けています。
中でもG-JOBエージェントは、リンクトブレインの強みを最大限に活かしゲーム業界に特化した転職エージェントといえます。
ゲーム業界の求人数は常時2,300件以上にのぼり、正社員はもちろん、契約社員や派遣社員、フリーランス向けの案件など、本人の経験やスキル、希望するキャリアプランに応じてさまざまな案件を紹介できます。
ゲーム業界に特化しているため、一般的な転職エージェントでは紹介されていない案件も多く、非公開求人も含めた案件の中から担当者が最適なマッチングを提供します。
非公開求人をチェック
ITやゲーム業界は圧倒的に東京都内を中心とした首都圏の求人案件が多い傾向にありますが、G-JOBエージェントでは関西エリアや福岡エリアを対象とした求人案件を特集しており、地方在住者にとってもチャンスをつかむきっかけになることでしょう。
また、Webサイトで公開されている求人案件を探す際には、年収や希望職種のほか、プログラミング言語や開発用プラットフォーム、就業条件などで絞り込むこともできます。
これにより、理想に近い求人案件をスピーディーに探し出せるはずです。
https://game-creators.jp
Geekly
Geeklyは株式会社Geeklyが運営している転職エージェントサービスです。
最大の特徴は、IT・Web・ゲーム業界の求人案件を専門に取り扱っていること。
非公開求人数は常時1万社を超え、求職者1人あたり平均48社もの求人案件を提案できるほど案件数が豊富です。
また、Geeklyを使って転職に成功した人のうち、平均75%が年収がアップしたと回答しており、83%もの高いユーザー満足度を誇ります。
案件をチェック
2021年5月16日現在、Geeklyで一般に公開されているゲーム業界の求人数は790件で、ゲームプランナーやシナリオライター、ゲームプログラマ、3Dデザイナーなど職種も豊富です。
GeeklyではCygamesやDMM GAMES、カプコンといった大手ゲーム関連企業の掲載実績もあり、好条件の求人案件の中から吟味できます。
ちなみに、求人案件を検索する際には、ゲーム関連の9職種の中から選択できるほか、関連性の高いIT業界の求人も同時に検討できます。
Geekly(ギークリー)は、IT・Web・ゲーム業界に特化した転職支援サービスを行っている転職エージェントです。IT/ゲーム業界への就職や転職を目指すのであれば、その業界に特化したエージェントがおすすめです。転職市場におい[…]
https://www.geekly.co.jp
ゲーム業界の主な業種
ゲーム業界への転職を検討する際、ぜひ覚えておきたいのが職種の違いについてです。
たとえばIT業界においても、プロジェクトマネージャーやSE、プログラマー、Webデザイナーなど、さまざまな職種が存在し、それぞれの役割は異なります。
ゲーム業界ではどのような職種があるのか、それぞれの職種はどのような違いがあるのかをしっかりと押さえておきましょう。
今回は、ゲーム業界における5つの職種について紹介するとともに、それぞれの職種に求められるスキルや能力についても解説します。
プログラマー
ゲーム業界におけるプログラマーはゲームプログラマーともよばれ、仕様に沿ってプログラムを構築していくことが主な仕事です。
一般的なITシステムの開発現場ではSEが仕様を作成し、それに合わせてプログラマーがコーディングしていきますが、ゲーム業界もこれと似たような体制といえるでしょう。
ただし、開発プロジェクトの規模や開発に携わる人員、プログラマーのスキルによっては、単なるコーディングにとどまらず上流工程から携わるケースもあります。
プログラマーはゲーム開発における花形ともいえる職種ですが、予期しないエラーやバグが発生すると長時間におよぶ作業を強いられることも少なくありません。
プログラミングスキルや開発ツールを扱える技術的なスキルはもちろんですが、エラーやバグの原因を予測し、臨機応変に対応できる力も求められます。
プランナー
プランナーとは、ゲームの企画およびプランを立てる人のことを指します。
ITシステムの開発現場に例えると、SEに相当するのがプランナーといえるでしょう。
ゲームを開発したいと考えたとき、まずはどのようなジャンル、コンセプトのもとで開発するのかを検討しなければなりません。
それに合わせて企画書を作成し、プロジェクトを進行していく必要があります。
プランナーがいなければゲーム開発のプロジェクトは進まないため、極めて重要な職種といえるでしょう。
それだけに、ゲーム業界の未経験者がプランナーとして採用されるケースは少なく、まずはプログラマーやデザイナーとしてキャリアを積んだ後、プランナーとしての道を歩むのが一般的です。
さらに、プランナーとして採用された後も、ディレクターやプログラマー、デザイナーと調整しながらプロジェクトを進めていく必要があるため、コミュニケーション能力や技術的な知見も要求されます。
デザイナー
ゲーム業界におけるデザイナーはゲームデザイナーともよばれ、主にキャラクターや背景、各種アイテムなどのデザインを手掛ける職種です。
プログラマーは、デザイナーが作成したデータやパーツを組み合わせながらゲームが正常に動作するようコーディングします。
ゲームデザイナーは専門職ですが、特別な資格が必須ではありません。
経験が浅くても、デザインの感性・センスが優れているデザイナーは即戦力として現場で十分活躍できるでしょう。
ただし、グラフィックデザインやCGデザインの経験やスキルがあったとしても、ゲーム開発の現場ではプログラマーやプランナーとの連携が求められることから、実務経験を積むことは重要なポイントといえるでしょう。
プロデューサー
ゲーム開発のプロデューサーとは、ITシステムの開発現場におけるプロジェクトマネージャーと似たような職種といえます。
プロジェクト全体を統括する立場であり、進捗の管理やスタッフのまとめ役がプロデューサーにあたります。
小規模の開発現場ではプランナーがプロデューサーの役割を兼務することもありますが、開発規模が大きくなるとプロデューサーは不可欠なポジションです。
プロデューサーに求められるスキルとしては、技術的な知見はもちろんですが、現場のスタッフをまとめ上げる強力なリーダーシップが何よりも重要です。
そのため、プログラマーやデザイナー、そしてプランナーといったキャリアを積んだうえでプロデューサーの道を歩むケースがほとんどです。
ちなみに、開発現場をまとめ上げるという意味ではディレクターとも似た役割を担いますが、プロデューサーはプロジェクト全体のトップであり、重要な意思決定を担うという意味で明確な違いがあります。
たとえば、万が一、開発プロセスにおいて深刻なバグが発生し、リリース日に間に合わない事態に発展した場合、リリース延期の意思決定をするのはプロデューサーの役割です。
ディレクター
ディレクターはプロデューサーよりも現場に近く、開発現場をまとめ上げる役割を担います。
同時に、プロデューサーの補助的な役割も担い、プロジェクトにおけるナンバー2にあたるのがディレクターという存在です。
プロデューサーはプロジェクト全体の総指揮や意思決定を担うのに対し、ディレクターは現場におけるトラブルを実務レベルで解決に導くのが主な役割です。
また、必要な人員の確保およびアサイン、スタッフの工数管理もディレクターの重要な仕事といえるでしょう。
プログラマーやデザイナー、プランナーとしてある程度の経験を積んだ後、ディレクターへキャリアアップするケースが一般的で、未経験者がディレクターとして採用されるケースは極めて稀です。
開発現場とプロデューサーとの橋渡し役のような存在でもあるため、現場の状況を的確にとらえ、プロデューサーに報告を上げつつ有効な解決策を提示できるディレクターは優秀な人材といえます。
ゲーム業界の口コミ・評判
これからゲーム業界への転職を検討している方にとっては、さまざまな不安を抱くことも多いと思います。
そこで、実際にゲーム業界へ転職した人の口コミ調査から、ポジティブな意見とネガティブな意見をまとめてみました。
これまで、ゲーム業界といえば長時間労働が蔓延し、過酷な労働環境のブラック企業が多い傾向にありましたが、現在は大幅に改善されているようです。
納期さえ守れば有給休暇や早退なども取りやすく、比較的働きやすい環境であるといえますが、一方でリリース直前になると残業が増える現場も少なくありません。
良い口コミ・評判1

納期を厳守すれば、有給休暇や早退、遅刻などは自由で、休暇は取りやすいです。
IT業界やゲーム業界ではフレックスタイム制を採用している企業が多く、最近ではテレワークを積極的に活用する企業も増えています。
時間通りに出勤して、定時までしっかりと働くことに重点を置いているというよりは、完成度の高い成果物さえ提出してくれれば、自由度の高い働き方が実現できる企業のほうが多いようです。
たとえば、体調不良などによって当日欠勤しなければならない場合でも、メールまたはチャットで「本日、体調不良のため欠勤します」と一言送るだけでOKという企業も。
もちろん、通勤が難しいようであれば、テレワークも選択できます。
良い口コミ・評判2

以前は残業続きで長時間労働を強いられていたが、現在は改善され、多い月でも30〜40時間程度の残業にとどまっています。
従来、ゲーム業界といえば連日のように残業が続き、過酷な労働環境を強いられる企業が多い傾向にありました。
しかし、世の中全体が働き方改革に取り組むようになったこともあり、ゲーム業界における労働環境も大幅に改善。
現在では多くの企業が1カ月あたり数十時間以下にとどまっているようです。
良い口コミ・評判3

同じ職場内で、パワハラやセクハラをしてくる人はほとんどいなかったため、人間関係も良好で働きやすいと感じました。
ゲーム業界は若い世代の社員が多く、一般的な企業のように管理職のほとんどが50代以上のベテラン社員で占めているような環境ではありません。
同世代にとって働きやすい会社を目指し、実際にそれを体現しているため、ハラスメントがなく若い社員が活躍できる会社が多い傾向にあるようです。
ただし、ゲーム業界のすべての企業がこれに該当するとは限らないため、入社を決める前に職場の雰囲気や社風をあらかじめチェックしておくようにしましょう。
企業によっては職場見学などに対応しているケースもあります。
悪い口コミ・評判1

デザイナーやプログラマーとして採用された場合は、手取りの給与が20万円以下のため、収入は決して高くありません。
デザイナーやプログラマーは専門知識と高いスキルをもった専門職ではあるものの、ゲーム業界においてはそれほど高い給与がもらえるとは限らないようです。
キャリアを積み重ね、ゲームプランナーやディレクター、プロデューサーになれば安定した高収入を得られる可能性が高まりますが、それまでの道のりは厳しいといえるでしょう。
ゲーム業界に憧れ、多少給与が安くてもゲームに携わる仕事に就きたいという人が多いことも、給与が低い傾向にある要因の一つと考えられます。
悪い口コミ・評判2

以前の会社では住宅手当や自社製品購入時の割引サービスなどが充実していたが、今の会社ではほとんど福利厚生がありません。
これはゲーム業界に限ったことではありませんが、福利厚生は企業によってもまちまちで、中には住宅手当をはじめとして、福利厚生がほとんどない企業もあるようです。
大企業ほど福利厚生が手厚いとは限らず、スタートアップ企業やベンチャー企業であっても独自の福利厚生を展開している企業もあります。
転職時には給与や休日日数などに目が行きがちですが、福利厚生も考慮すると、給与が多少安くてもトータルでは条件が良い場合もあるため、ぜひチェックしておきたいところです。
悪い口コミ・評判3

納期に近付くにつれて、バグやエラーが発覚することもあり、結果的に残業時間が増える傾向があります。
これはゲーム業界のみならず、IT業界においても言えることですが、リリース日や納期が近付くと想定外のトラブルに見舞われ、それを解決するために残業を強いられることも多いようです。
ただし、社内の管理体制や開発プロセスの見直しによって改善されることも多いため、一概にゲーム業界すべての企業がこのような環境にあるとは言えません。
未経験からゲーム業界に転職する方法
ゲーム業界の多くの企業は、プログラマーやデザイナーとして実務経験のある人材を募集するケースがほとんどです。
そのため、未経験からゲーム業界へ転職することはハードルが高く、諦めてしまう方も少なくありません。
しかし、プログラマーやデザインのスキルを高めるために、ITシステム開発を担うベンダーやデザイン事務所などに就職し、その後ゲーム業界を目指す方法もあります。
プログラミングスキルやデザインスキルを学ぶことで、経験者としてゲーム業界へ転職できる可能性も高まり、即戦力として活躍できる場合もあります。
実務経験者を対象に募集されているからといって諦めるのではなく、まずはスキルを身につけ、専門的な資格なども取得し自分自身の武器を身につけてからゲーム業界へ挑戦してみてはいかがでしょうか。