【女性コンサルの転職】バリキャリ女性のキャリアプランを考える

「女の転職」こんなキャッチフレーズを東京の駅ではよく見かけます。

これは過去に本サイトでも扱ったことのあるtypeという転職サイトが打ち出している広告です。

また、ビズリーチでもキャリア女性のための転活サイトを展開するなど力を入れています。

今回は女性コンサルタントのキャリアについてお話したいと思います。

米国をはじめ海外のコンサルティングファームでは、シニアエグゼクティブクラスまで当たり前のように多数の女性コンサルタントが存在していますが、日本ではそもそも新卒で応募してくる女性の人数がかなり限られているのが実情で、まだまだその存在はコンサルティング業界では目立たない状況です。

そんな女性コンサルタントの転職は国内でもそれほど数が多くなく顕著なトレンドは見受けられませんが、やはり女性ならではという点を買われて転職に成功するケースも多く見られるようになっています。

外資系コンサルティングファームでパートナーとして活躍している女性の例は少ない

外資系コンサルティングファームでパートナーとして活躍している女性の例は少ない

新卒からコンサルタントとして採用される女性は、国内ではまだ10%にも満たないのが現状です。

IT系コンサルティングファームでITコンサルタントとして働く女性は比較的多いですが、外資系コンサルティングファームをはじめとする戦略系ファームを目指す人はそもそもかなり少ないのが実状です。

近年は女性の採用も増えていますが、男社会の印象も強くかなりのハードワークになるイメージが強いため、女性の志望者が多いわけではありません。

また、仮にコンサルタントとして働き始めても、男性に比べて過剰労働に耐えられなかったり、結婚や出産というタイミングで会社を去っていくケースが多く、パートナーなど上級管理職レベルまで目指す女性コンサルは想像以上に少ない状況です。

なお、辞めずに会社に残るケースとしては、バックオフィスに移ってワークライフバランスを保ちながら働く例があります。このケースでは、結婚や出産を経て復職する方も数多くいます。

ただし、ファームによってはただの雑務ばかりになることもあり、コンサルタント時代には感じられていたやりがいを見失い転職するケースも後を絶ちません。

一方海外、とくに米国では女性コンサルはそれなりの数で存在し、決してコンサルティングファームが男性だけの職場ではないことがわかります。

このあたりも国内のコンサルビジネスが、たとえ外資系の会社であっても、まだまだ日本独特のものになっている点といえます。

日本のコンサルティングビジネスの相手となるクライアント企業の経営者や担当者も、未だ男性が多いという側面もあります。

パートナーにまで昇格するためには、単にスキルが高いだけでなく社内での評価や上位者とのやり取りなど、他の側面で左右されることがあるので、いろんな意味でハードになることが想像できます。

転職先としては経験や自分の売りを仕事で発揮できる事業会社が多い

転職先として経験や自分の売りを仕事で発揮できる事業会社が多い

女性のコンサルタントが転職する場合は、IT関連の企業への企業への転職もさることながら、事業会社の経営企画やマーケティングといった実践的な職場への転職に成功するケースが多くなっているようです。

コンサルタントとしての視点とともに、女性としてのしなやかな目線や考え方が事業会社の目にとまることが多いようで、男性のコンサル経験者に比べると、より実務的なところで能力を評価され転職に成功するケースも多いようです。

また、新規事業を目指す部門のマーケティングや事業計画担当者などに抜擢されるケースもあり、やはり女性コンサルタントとしての能力を評価する事業会社が多いようです。

コンサルタントとして現場で働く中で、ドキュメント作成や調査・情報収集能力はかなり高まるので、そういったスキルはどんな環境でも役立つと言えます。

数字を正確に読み取る、クライアントと折衝する、というスキルは、事業会社の経営企画でもマーケティングでも役立つスキルの一つです。

もちろん人によって能力は異なるため、個々人の経験や得意領域次第ではありますが、積極的に評価してくれる企業も増えていることがわかります。

国内のGDPの6割は個人消費ですから、そうした消費関連に係わる企業では女性の事業計画者や経営企画者、マーケティングマネージャーの存在は重要であり、女性のコンサルタント経験者にこの領域の求人ニーズが多いというも非常に頷けます。

その他、フリーランスとして事業を立ち上げる方や、小規模のコンサルティングファームを自身の強い領域で立ち上げる方もいるようです。

コンサルティングファームに入る時点で仕事に対して意欲が高く向上心も強いので、そういった例が出るのでしょう。

いずれにせよ、コンサルティングファームに入って働いた経験は今後のキャリアの幅を広げるには役立ちます。

コンサル業界で上を目指すという選択肢もあり

コンサル業界で上を目指すという選択肢もあり

現在は男性社会となっているコンサルティング業界ですが、今後女性のコンサルタントが増加すれば、より上のキャリアパスを目指すことも普遍的なものになる日が来ると想定できます。

実際に、外資系のコンサルティングファームにおいては女性パートナーが増えています。

新卒者の数が減っている中で、若くしてコンサルから去るのではなく、ロングタイムで業務を続けることも重要になりますし、社会的にも女性のコンサルタントのニーズはますます増加することが予想されます。

コンサルティング業界は人材の入れ替わりが激しく、勤めているファームから同業他社に移籍して上を目指すという働き方も選択肢の一つです。

ダイバーシティを確保するというのはコンサルティングファームでも非常に重要で、人口減少社会での労働力確保のためにも、女性が活躍できる組織を創る企業が増えていくとも予想されます。

特に結婚や出産という女性ならではの期間を経ても、テレワークや時短勤務の仕組みを使って仕事を続けるなど方法を考える余地はあり、コンサルタントとしてのキャリア継続を探るというのも重要な選択肢になってくると考えられます。

実際、近年のコンサルティングファームでは、時短勤務やテレワークの仕組みを導入しているところが増加しています。

成果を出せることが前提ですが、引き続きコンサルタントとしてのキャリアを積みたい方には選択肢が増えてきています。

女性コンサルタントの採用ニーズは拡大傾向

女性を積極採用しようとするコンサルティングファームも出てきており、プロアクティブに情報を共有できる転職エージェントを確保しておくことをお勧めします。

転職エージェントを利用するメリットは、ファームごとの特徴や直近の採用動向について、非公開の情報を共有してもらえることです。ぜひ活用してみてください。