直接面談「転機」の評判は?ハイスペ転職に詳しい筆者が徹底解説【辛口批評】

この記事を読むと分かる事
  • ハイクラス転職サービス「転機」 とは?
  • 「転機」のメリット・デメリット
  • 「転機」の利用におすすめな人

「来月から経営者に!?」ハイクラス転職サイト

転職がめずらしいものでなくなり、景気回復も相まって人材サービスの細分化が進む昨今。

業界や業種、業務形態だけではなく、ついにマネジメント層向けに「役職」を軸に求人を紹介するエージェントが登場しました。

その名も「転機」です。

転機tenki

「社長・社長候補」「役員・役員候補」「部長」などレイヤー別に求人を検索できるのが魅力で、2013年の登場から徐々に人気を集めています。

  • 転職で本当に経営者になれるの?
  • 年収2,000万円の求人があるって本当?
  • 20代や管理職未経験でも登録できる?

異業種転職やハイスぺ市場を分析する筆者が、転機の評判と使い勝手を分析します。

公式HPをチェック

転機 公式サイト

経営層の求人が売りの人材エージェント

経営層の求人が売りの人材エージェント

転機のサイトで、まず最初に目に飛び込むのが「役職ごと」にセグメント分けされた求人です。

従来の人材エージェントは業界や業種、勤務地、勤務形態などで検索するのが一般的ですが、転機では「社長・社長候補(24件)」「役員・役員候補(164件)」「部長(846件)」、「課長(449件)」といったように転職先におけるレイヤー別に募集を見ることが出来ます。

また、年収レンジも800万円以下の求人は掲載ありません。

30代~50代の役職経験者に人気

このサービス最大の特徴は、ハイクラスのマネジメント層向けであること。

一般的な転職市場のターゲットは35歳以下と言われる中で、転機では登録者の72%が役職経験者

具体的な年齢構成は公開されていませんが、主に30代から50代までのユーザーが対象です。

従来シニアマネジメント層の転職は、専門エージェントが対象者を独自ルートで発掘してアプローチする、いわゆる「ヘッドハンティング」や「一本釣り」が大半でした。

しかし各業界の人材流動性の高まりによって、ついに管理職の転職もオープンにプラットフォーム化したのが転機です。

サービス展開は、上場企業からベンチャー等の非上場企業まで約7,000社。

そのほとんどが独自案件で、年収800万円以上の求人が1,000件以上掲載されているという充実ぶりです。

中には2,000万円オーバーの案件も数十件あり、他のエージェントよりいかにハイグレードな人材をターゲットにしているかが分かります。

ふたつの独自コンテンツ

他の転職サービスにはない、転機ならではのユニークなコンテンツが2つあります。

「社長の右腕立候補」

「社長の右腕」という名前どおり、求職者が関心ある企業の社長に直接アプローチする機能です。

転機では求人掲載企業の社長インタビューを数多掲載しており、「この社長の右腕に立候補する」というコマンドをクリックするだけで、企業側と相思相愛なら直接社長と面談が実現するという斬新なサービスを提供しています。

また、社長面談が実現しなくても、「この企業からのスカウトを待つ」というコマンドをクリックしておけば、適当なポジションがオープンになると紹介してもらえます。

キラリと光るベンチャーや中小企業は組織体も小さく、将来的にピボットする可能性もあるため、転職を検討するには社長の目的意識や人柄が肝要です。

特に経営層に近い立場での活躍が求められるシニア層の転職においては尚更なので、直接、社長と求職者を結びつける機能が実装されているのです。

また、ベンチャーだけでなく、株式会社ダスキンや株式会社ジャパネットたかたなどの上場企業も10分未満の社長インタビュー動画を公開しています。

プロダクトに関心がなかった企業でも、社長のビジョンを聞くうちに心引かれ、応募に至るという求職者も少なくないと思います。

「移籍検討条件リクエスト」

さらに画期的なのが、もうひとつの看板機能である「あなたのリクエスト受付」

ズバリ自分の気になっている会社名をピンポイントで送信すると、あなたの職務経歴書をもとにエージェントが企業とコンタクトを取ってくれるというものです。

たとえば、新聞やニュースで気になるベンチャーを見掛けた時、自分の懇意のエージェントがちょうどよく求人を持っていることは稀ですし、企業に直接コンタクトするのは気が引けます。

そんな時、転機なら、ログインして社名を入力するだけでエージェントがアレンジを試みてくれるのです。

個別具体的な企業名が思い当たらずとも、企業のミッションや特徴に関する要望を入力することもできます。

会員登録した方は、エージェントとのコミュニケーションのきっかけに、ぜひ使ってみてください。

登録の流れ

実際の登録の流れは、他の転職サービスと比べ必要最低限です。

メールアドレスやパスワードを決めたら、あとは自分で作成した職務経歴書を添付するだけ。

数より質、しかもマネジメント層をターゲットにしたサービスなので、既存の資料を登録するだけでOKです。

一般的な人材サービスではサイトごとに逐一情報入力が求められ、基本情報を出身大学名から細かく打込んだり、他の転職サイトに書いた経歴をコピペしたりしていたので、これは多忙なシニアマネジメント層に寄り添う設計だと感じました。

詳細を確認してみる

転機 公式サイト

転機の使い方とおすすめな人

転機の使い方とおすすめな人

それでは実際に、どんな人が使うべきサービスか、実際のメリットとデメリットを掘り下げていきます。

【メリット】40代、50代の転職活動を身近なものに!

第一に、責任ある役職に就く30代以上の人にとって、力試しに転職活動ができるのは大きな魅力です。

現在のポジションや待遇に不満があろうとなかろうと、従来のシニアマネジメントの転職ではヘッドハンターが一本釣りでマッチングするため、求職者にとって提示する条件が適正か見極めるのは難しいことでした。

また、大手企業の管理職がベンチャーの経営に参画する場合は年収減が一般的ですが、その下がり幅は企業によりピンキリです。

しかしながら、転機ではオープンに求人検索ができるため、競合他社や同格ポジションと条件を比較し冷静に判断することができます

求人検索の条件は、ポジション、年収帯の他、職種、業種、勤務地、従業員規模、上場/非情報と多岐にわたります。

どんな市況が好調なのか気軽に求人検索してみたり、気になる会社を見付けた時にエージェントに調べてもらったり、お試しでエントリーしてみるのもワンクリックです。

転機は、多忙で責任あるマネジメント職の転職活動のハードルを下げてくれたサービスで、利用料はもちろん無料です。

ターゲット層ならばまずは自分の市場価値を見極める目的で登録してみることをおすすめします。

【メリット】人材多様性の強化による経営促進

次に、企業側のメリットとして、より広い候補者を募ることが出来ます。

従来のシニアマネジメントの中途採用は、近しい業界からの引き抜きや高額なエージェント料を要したところが、「社長の右腕立候補」などの機能により、全く異なる業界からのマッチングも可能にします。

たとえば私が以前勤めていたIT企業では、上場に際しコンプライアンス強化のためにバックヤードの人員を大幅に増やし、経理や人事は他業界からの転職者も広く採用することで組織を拡大しました。

しかし、管理職の採用は、そもそもの適格者が少ないことに加え転職市場にもあがりづらく、また現職の待遇も業界により様々なので条件交渉も難航します。

こんな時に転機があれば、募集企業は貴重なバックグラウンドや希少価値の高い人材にもより広くアクセスすることが出来るのです。

加えて、他業界からの良好なマッチングが成功すれば、新たな事業シナジーが生まれたり、業界内のひずみや独自ルールが是正されたり、経営そのものにも長期的なメリットがあります。

無料登録してみる

転機 公式サイト

【デメリット】実際の「求人の質」が分からない

一方でデメリットとしては、豊富な社長情報と比べ、求人ごとの詳細があまり開示されていないことだと感じました。

実際の求人を検索すると、リクナビやマイナビといった大手転職サービスよりも、仕事内容に関する記載が少ないです。

たとえば「ITコンサルタント(年収1,200蔓延)」の求人だと、職務内容はわずか数行です。

ITコンサルタント年収1,200万円企業基本情報

この他にも「商社の社内インフラ整備 マネージャー」「アプリ開発企業 役員(ボードメンバー)」などの求人がありますが、基本情報は数行で「経営者との面談を希望する」「企業からのスカウトを待つ」のチョイスからアクションを選ぶだけの仕様です。

ITコンサルタントなど比較的大量採用型の求人であれば、リクナビやマイナビといった大手転職サービスやコンサル専用エージェントでも網羅されており、その方が併願情報や面接ノウハウも多く持っています。

そのため、独自求人や社長インタビューを読んで関心を持った企業で働きたいなどの使い方でこそ、高いバリューが発揮されるサービスだと考えました。

【デメリット】20代では相手にされない可能性

そして、当然ながら20代後半~30代前半は転機のメインターゲットではありません。

登録時点で年齢や年収で足切りされることはありませんが、多くの求人がマネジメント経験豊富な候補者を対象にしています。

ただし、平均年齢の低いベンチャー企業の管理職など、年齢を問わない求人もあります。

新卒から総合職で経験を積めば早くからプロジェクトや子会社のマネジメントを経験するため、拡大中のベンチャーの幹部候補など、相性のよいポストと出会う可能性は十分にあります。

大手企業などで3年以上の実務を積んだ人は登録する価値があると思います。

マネジメント世代のハイクラス転職を実現する 転機

責任ある仕事についているマネジメント世代の転職活動のハードルを下げる、革新的なサービスである転機。

経営者目線の転職をしたい人や、大手企業で経験を積んだハイスぺ人材にとっては、他では取り扱いのない独自求人に出会えるエージェントです。

さらに「社長の右腕立候補」や「移籍検討条件リクエスト」の機能で、求職者自ら主体的に新たなフィールドを探すことも支援してくれるので、現職に遣り甲斐を感じつつも、自分の市場価値を定期的に確かめたい人、その先によい縁があればと考えている人におすすめのサービスです。

転機の公式サイトへ

こちらの記事では、同じく管理職での転職を後押しするエージェントを詳しく解説しています。ぜひ参照ください。

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