志望度が高い企業の最終面接で落ち、すっかり予定が狂い自信やモチベーションまで失ってしまった…。
何が原因だったかと悔やむばかりで、トラウマになっている方はいませんか?
特に人柄や熱意が見られると言われる最終面接では、あきらめがつきにくいものですよね。
- 第一志望以外は演技しなくちゃだめ?
- それまでの選考との違うことをアピールする必要があるの?
- 私が落ちたのはどうして?
悔やんでも悔やみきれない「最終落ち」は何が問題なのか。
これから最終面接を迎える方に向けて、落ちる理由と対策方法について詳しくご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください!
- 最終面接で落ちる理由
- 最終面接で失敗しない5つの対策
- 最終選考が他と異なるポイント
最後の鬼門・最終面接
エントリーシートにはじまり、一次面接、二次面接で経歴や志望動機は充分話せているし「最後は入社意志を伝えればOK」と思ってはいませんか?
意思確認がメインといわれる最終面接ですが、実は意外なことに倍率が2倍以上ある会社も多く油断は禁物です。
この章では、最終面接のむずかしさを紐解きます。
最終面接に落ちるたった1つの理由
最終面接の目的は、実はたったひとつ。
「経営陣の視点から」内定に値する人材だと思えるかどうかです。
それまでの選考記録をベースに、役員などの立場がある人が最終的な判断をくだすので、これまでよりも視座の高い上級管理者を納得させることがポイントとなります。
逆に入社後に一緒に仕事をするであろう現場のプレイヤーからいくら高い評価をもらっても、経営陣がピンとこなければNG。
そのため、充分に手ごたえがあったのに見送られたり、圧迫面接で落ち込んで帰ってきたら合格だったり、それまでの面接よりも反応が分かりにくいといわれる場所なのです。
実際に、筆者のとても優秀な知人にも、難関企業ばかり5社の最終面接に進んだのに全落ちして就職留年した人もいます。
最終面接の3つポイント
それでは、一体どんな応募者が惜しい評価を受けてしまうのか3つの具体例を解説します。
「なぜ落ちたのか」と考えて前に進めないのはもったいないので、失敗の要因をきちんと分析するところからはじめましょう。
横並びで見たときに物足りない
第一に、最終選考に残った就活生の中で、実力が足りないと思われてしまうパターンです。
これまでの面接官との相性がよかったり、最終面接で実力が発揮しきれなかったりした場合が該当します。
ある程度余力を持って通過させられる序盤の面接とは異なり、内定を出すことが出来る学生の数は一桁台まで決められています。
そのため、序盤の選考で求められる力量を満たしていても、最終面接を終えた候補者を一覧して見たときに、他の人材よりも学歴や外国語のスコアが低かったり、課外活動の実績のインパクトが足りなかったり。
あるいはこれまでの選考記録を見直してパンチが今ひとつと捉えられたりして、最後の調整において足切りされることはあり得ます。
このパターンは単なる実力不足なので、最終選考まで進めたことがラッキーだったと捉えてすぐに頭を切り替えるようにしましょう。
迷いが顔に表れている
最も克服するのがむずかしいのが、その企業に対する迷いが伝わってしまう場合です。
これまではがむしゃらに進んできた選考でも、いざ最終選考を迎えるとつい力が入りすぎたり、年配の面接官を前に「本当に人生を懸けてやりたいことなのか」「ファーストキャリアとして最適なのか」といった本質的な悩みが胸をかすめる就活生は多いものです。
あるいは、たとえその迷いを自覚していなくても、瞳の色や言葉の節、ちょっとした間からでも、経験豊富な経営者の目は隙を見抜いてしまいます。
誠実で実直な人であるほど物事を本質的に考えるためこの隙を与えやすく、またこういった個人の性質はなかなか変えられるものではないので、事前の対策で乗り越えるように努力しましょう。
舐めた態度がばれている
最後に、第一志望でないことが表情や言葉からばれてしまうケースです。
厳密な計画採用を行う日系企業は内定数と入社数をほぼイコールで計算していて、「内定切り」は採用担当者の人事評価にも直結します。
そのため、第一志望ではないことや他の内定でも満足していることがちょっとした態度からばれてしまうと、どれだけ優秀で人柄もよく客観的にトップの評価を得ていても内定を出すことはできません。
特に公務員や銀行などのお堅い業界や、伝統を重んじる地方企業などではこの傾向が顕著です。
逆に、内定を断られたら他で補填すればいいとオープンに考えている外資系企業やベンチャー企業では「志望度に関係なく評価を満たせばオファーを出す」というところもあるので、志望先によって傾向を見抜きましょう。
最終面接で落ちないための5つの対策方法
最終選考で悔しい思いをしないためのポイントは「経営者に視線を合わせる」ことです。
インパクトを残そうとこれまで話さなかった奇をてらったエピソードで新たな一面を見せる必要はありません。
また、鉄仮面的に「第一志望です!」と大声を張るのも誠意が伝わらず逆効果です。
エントリーシートやこれまでの面接で積み上げたことを大切に、少しだけ視座を高くすることを心掛けましょう。
相性の問題だからどうしようもないと思われがちな最終面接ですが、実はきちんとした対策方法があります。
どれも最終面接の案内が来てから数日で十分準備できるので、最後まで油断せずに取り組んでください。
対策①ビジネスマナーを見直す
これまでにインターンや面接で何度も訪れた場所だからといって、気が緩んではいませんか?
倍率が高くない傾向にある最終面接でも、基本的なマナーは重要です。
筆者が実際に過去に受けた企業では、重役が対応する最終選考のみそれまでと用意された会場が異なる会社もありました。
基本的なことですが、身だしなみや交通手段はこれまでよりも気を引き締めて準備しましょう。
また、話す分量や口調も、より年配者に失礼のないよう細心の注意を払いましょう。
対策②企業分析や志望動機の視座を上げる
次に、これまで自分が考えてきたことを改めて経営者の視点から見直しましょう。
同じ「一緒に働くことができるか」という評価指標でも、一次面接や二次面接では現場で一緒に働く30~40代が見るのに対し、最終面接では会社全体を俯瞰して見る経営陣に頷いてもらう必要があります。
デスクを並べる先輩が学生を見る視点と、何十年のキャリアを持つ経営者が「弊社の社員として迎えて恥ずかしくないか」と感じるポイントは異なるものです。
改めて自分の回答を振り返り、より掘り下げられる情報はないか、キラーワードとなる言葉はもっと推敲できないか。
全社的な判断をする立場の人が聞いて芯を外していないか、20年後、30年後の業界のことを見据えているかなど、視座を上げた内容へとブラッシュアップしましょう。
対策③熱意や誠意を伝える
加えて、熱意や誠意が重要なのは言うまでもありません。
特に新卒の就活は、解禁日から横並びで一斉に面接がスタートするので、面接官は1日に何人もの学生と接します。
また、多くの企業は不採用の案内を急いで出さず、人気企業は期待に副う人が現れなければ選考通過者を補充することもできます。
より明確にその企業への憧れや夢、その一員として活躍したいという思いを伝えなくては、同じくらいの力量のライバルが現れたときに競り負けてしまうので、最後まで熱意と誠意を示すことで努力をきちんと実らせましょう。
逆質問で事業の将来像を聞くことで、自分の志望先での長期的なキャリアプランを上手く示したりすることもひとつのテクニックです。
対策④一貫性を忘れない
最終面接は1人あたりに設けられている時間が長いので、より質問が掘り下げられますが、この時に重要なのは一貫性です。
新しいエピソードでやみくもにアピールを重ねる必要はないので、志望するきっかけになった出来事や志望先でやりたいことをもう少しずつだけ掘り下げることが大切です。
具体的には、ひとつの質問にもうひとつ「なぜ?」を自問自答し、幹に枝を増やすイメージです。
また逆質問も、それまでの面接の内容と踏まえた上で面接官の食いつきそうな部分を掘り下げたり、逆に伝えきれなかったりした情報を補足するために活用しましょう。
あまりに汎用的な質問を投げるよりも、最初から最後まであなたの一貫性を示すことができます。
対策⑤他社の状況説明の戦略を立てる
最終面接なのだから、とにかく「御社が第一志望です!」とやみくもに伝えてはいませんか?
大切なのは、第一志望だと言い切れる理由の説明です。
最終面接では他社の状況を必ず聞かれるので、誠意のある説明ができるよう準備をしておきましょう。
他に内定があるならそこよりも御社を志望する理由、関連企業を受けているのならばその状況を伝えながら、御社でなければならない理由は何かを説明できる必要があります。
嘘をつく必要はありませんが、事前に準備をしておかなければ隙が見えやすい質問なので、きちんと理知的に話せるように事前に順序だてておきましょう。
しっかり対策し後悔のない最終面接を
一度落ちてしまうと自信をなくしてしまいがちな最終選考ですが、それまでの選考と異なるポイントはたったひとつ。
「経営層の全社的な視点」で考えられているかどうかです。
それまでの選考を通過しているのだから、基本的な力量は既に認められている可能性が高く、また人生が掛かっているといっても過言ではない場面です。
今日紹介した5つの対策方法はどれも無料でできるものなので、ぜひ決戦前夜までしっかり見直して対策することで、後悔のない結果を掴み取ってください!
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